2021年第68回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

6 薄膜・表面 » 6.1 強誘電体薄膜

[18a-Z20-1~8] 6.1 強誘電体薄膜

2021年3月18日(木) 10:00 〜 12:00 Z20 (Z20)

清水 荘雄(NIMS)

11:15 〜 11:30

[18a-Z20-6] 強誘電体の反電場に用いる誘電率の値と隠れた機構:第一原理計算

渡部 行男1 (1.九大理)

キーワード:誘電率、反電場、安定性

反電場を求めるのに使う誘電率は、常識として、強誘電体の誘電率(~100)である。これは、反電場下の誘電率測定=外場に対する分極の変化から求めているので、尤もらしいが、これを、第一原理計算で検討した。その結果、Methaの式表面や対応分域反電場とPsの一般的な関係式中の誘電率は1とすべきだった。すると、多くの報告で、誘電率>>1、即ち、強い誘電遮蔽を用いて、つじつまが合っているいるのは、隠れた機構~隠れた遮蔽等のためと思われる。例えば、誘電率=1では、単一分域の電極無しや対抗分域では、ほぼ全ての強誘電体が、常誘電体になるか、部分的に金属的になるしかない。これは、個別的理論や近年の結果の一般的証明である(電極無しの強誘電体と対抗分域は静電的に同じ)。しかし、最近の単立で1層まで強誘電体が存在するという報告に矛盾するように見えるが、この存在の真の機構は吸着物と示唆され、矛盾がないことが分かった。