2021年第68回応用物理学会春季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.2 評価・基礎物性

[18a-Z23-1~11] 12.2 評価・基礎物性

2021年3月18日(木) 09:00 〜 12:00 Z23 (Z23)

金井 要(東理大)、赤池 幸紀(産総研)

09:15 〜 09:30

[18a-Z23-2] 高感度光電子分光によるμm オーダーの厚みを持つ絶縁性フィルムの電子構造観察

吉澤 雅弘1、木全 俊輔2、中澤 遼太郎2、渡邊 研太2、田中 有弥2,3、石井 久夫2,3,4 (1.千葉大工、2.千葉大院融合、3.千葉大先進、4.千葉大MCRC)

キーワード:絶縁体、半導体、光電子分光

高感度光電子分光法(HS-UPS)を用いて、μmオーダーの絶縁性材料の電子構造観測を行ったのでその結果を報告する。本研究では、代表的な絶縁性材料であり劈開が容易な雲母の自立膜に対してHS-UPSを行った。電子構造観測の手法として光電子分光が広く用いられているが、従来の光電子分光では絶縁性材料の電子構造を観測するのは試料帯電による影響から測定が容易でなかった。この制限のために実用的に用いられる厚膜の絶縁性材料の電子構造観測は難しく、代わりに真空蒸着膜などの薄膜に対する測定が行われてきた。そこで、我々の研究室で開発してきたHS-UPSを用いて、実用的に用いられるμmオーダーの絶縁性材料の測定を行った。その結果、約4桁にわたる状態密度の観測に成功した。この結果は厚膜に対して、HS-UPSが有効であることを示している。