2021年第68回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(ポスター講演)

2 放射線 » 2 放射線(ポスター)

[18p-P06-1~30] 2 放射線(ポスター)

2021年3月18日(木) 16:00 〜 16:50 P06 (ポスター)

16:00 〜 16:50

[18p-P06-16] GAGG粒子またはZnS:Ag粒子を含有させた有機無機複合材料のシンチレーション特性の比較検討

河口 範明1、中内 大介1、加藤 匠1、柳田 健之1 (1.奈良先端大)

キーワード:シンチレーター、有機無機複合材料

本研究では、GAGG粒子とアクリル樹脂の複合材料について検討した。比較対象として、このような複合材料としてよく研究されるZnS:Ag粒子も用いた。アクリル樹脂は、ラジカル重合により樹脂を形成する点でエポキシ樹脂と異なり、低温での硬化性に優れている。また、紫外線による劣化がエポキシ樹脂よりも少ないとされ、長期使用の点で有利な可能性がある。検討した結果、GAGG粒子、ZnS:Ag粒子共にアクリル樹脂の透過スペクトルに対し、十分に発光が取り出せる波長で発光していることが確認した。GAGG粒子-アクリル有機無機複合材料の137Csからのガンマ線照射時の発光量は数千photons/MeV程度でBGOよりは高かったが、ZnS:Ag粒子-アクリル有機無機複合材料よりは低かった。シンチレーション減衰時定数の観点からは、GAGG粒子-アクリル有機無機複合材料の方が優位だと考えられる。