2021年第68回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

6 薄膜・表面 » 6.4 薄膜新材料

[18p-Z15-1~15] 6.4 薄膜新材料

2021年3月18日(木) 13:30 〜 17:30 Z15 (Z15)

土屋 哲男(産総研)、西川 博昭(近畿大)

13:30 〜 13:45

[18p-Z15-1] 複合成膜により成膜された低屈折率SiO2光学薄膜の多層化

〇(D)田島 直弥1、松本 繁治2、室谷 裕志1 (1.東海大院総理工、2.(株)シンクロン)

キーワード:光学薄膜、成膜技術、多層膜

光学薄膜の屈折率を任意の値に制御することで,光学特性を向上することができる.本研究室では,成膜時の圧力が大きく異なる真空蒸着法とスパッタリング法を同一真空容器内に設置して稼働させる複合成膜手法を開発し,SiO2光学薄膜の低屈折化に成功している.複合成膜手法では膜の構造を低密度にすることで低屈折率化を実現している.この低屈折率膜は,超音波洗浄による剥がれがないことから,実用上十分な耐久性を有している.一般的な多孔質膜は機械的耐久性が低いため,成膜粒子のエネルギーが高い手法で積層した際に下地の多孔質膜の屈折率に影響を与えてしまうため,多層膜への応用展開が困難である.本研究では複合成膜を用いて成膜した多孔質膜上に,スパッタリング法で積層した時の,多孔質膜の屈折率の影響を確認することを目的とした.