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[19a-Z02-7] 【注目講演】電子スピン共鳴分光を用いたCFRP複合材料のスピン状態観測と劣化機構研究
キーワード:炭素繊維強化プラスチック、電子スピン共鳴、劣化メカニズム
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)複合材料は他の構造材料と比較して軽量、高剛性などの特長を持ち、航空機や電気自動車などにも使用されており、材料軽量化によるエネルギー効率向上のために必要不可欠な構造材料である。高分子には欠陥や分子鎖末端に不対電子が存在し、材料劣化によりその不対電子の状態や数は変化すると考えられている。つまり、不対電子をプローブとすることにより、材料劣化を分子レベルでモニターできる。しかし、従来の研究では、高剛性な複合材料の劣化状態を分子レベルの微視的な観点から解析し制御する研究は未開拓である。本研究では電子スピン共鳴 (ESR) 分光法を用いてCFRP複合材料を分子レベルで計測して解析し、劣化機構の解明を行った。