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[20a-A202-4] InNにおける光誘起ブリーチング現象の機序
キーワード:光ブリーチング現象、ホットエレクトロン、電子格子相互作用
ウルツ鉱型InNは直接遷移型半導体であり、そのバンドギャップは約0.7eVである。バンドギャップ以上のレーザにより集光照射することで、本来は不透明な波長領域が透明になるという光ブリーチング現象が報告され、超高速光スイッチ材料など大規模光集積回路中の重要な構成材料としての応用が期待される。しかし、この光ブリーチングの持続時間は励起電子の緩和時間、ホットエレクトロンの形成・緩和、電子‐正孔の再結合など多くの物理現象が絡み合い、詳細な挙動の解明にはまた至っていない。そのため、本講演では、直接遷移型InN半導体における光ブリーチング現象に関する物理機構を議論する。