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[22a-C205-5] 同重体干渉抑制のためのイオンファネル反応セルの開発
キーワード:加速器質量分析、負イオン、イオンファネル
加速器質量分析(AMS)では測定したい目的核種と同じ電荷をもつ同重体を分離して測定することが超高精度測定のための最大の課題となる。地質調査等の年代測定で有用な地下水に含まれる塩素-36(36Cl)を目的核種とした場合、硫黄-36(36S)がAMS測定における同重体干渉による妨害核種となる。一般に36Clと36Sを分離するには、6 MV以上の加速電圧が必要であるが、JAEA東濃地科学センタ―のAMS装置は5 MV加速に留まる。そこで本研究は、36Sを選択的に抑制することが出来るイオンファンネルを備えた反応セルを開発し、AMSシステムの低エネルギー側に組み込むことを提案する。