[22p-B104-1~14] 12.4 有機EL・トランジスタ

[22p-B104-2] 回転型Kelvin Probeを用いた極性有機分子膜における配向緩和のリアルタイム測定

〇(DC)大原 正裕¹、田中 有弥⁴、石井 久夫^1,2,3 (1.千葉大院融合、2.千葉大先進、3.千葉大 MCRC、4.群馬大院理工)

キーワード：回転型Kelvin Probe、巨大表面電位、自発配向分極

近年、有機アモルファス膜中の異方的な配向が有機EL素子の性能に大きな影響を及ぼすことが報告されている。特に、永久双極子モーメントを持つ分子が配向分極することで膜厚方向に巨大電位が生じる現象はGiant Surface Potential(GSP)効果として知られている。GSPの大きさは材料によって様々であるが、我々のグループはこれまでに「同一材料でも数nmずつ間欠的に蒸着を行いその間に緩和時間を設けることで、GSPの大きさや極性が変化する」という興味深い現象を報告している。この現象は蒸着直後の分子の表面緩和によって引き起こされると考えられている。そこで本研究では我々が以前から開発している「回転型Kelvin Probe (KP)」を用い、間欠蒸着時の表面電位変化をリアルタイムに測定することで、時間経過による配向の緩和を検討した。