2022年第83回応用物理学会秋季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.4 有機EL・トランジスタ

[22p-B104-1~14] 12.4 有機EL・トランジスタ

2022年9月22日(木) 13:30 〜 17:30 B104 (B104)

中野谷 一(九大)、野口 裕(明治大)、田中 有弥(千葉大)

15:45 〜 16:00

[22p-B104-9] りん光アシストドーパントを用いた高効率・長寿命近赤外有機 EL

花山 貴則1、佐野 健志2、齋藤 優1、高下 太一1、笹部 久宏1,3、城戸 淳二1,2,3 (1.山形大院有機、2.山形大 INOEL、3.山形大 FROM)

キーワード:近赤外光、有機 EL、アシストドーパント

深赤色有機 EL は素子の高効率・長寿命化が報告されているが、近赤外有機 EL は研究例が少なく、高効率化や高信頼性化に関する方法論がまだ十分に構築されていない。また、700 nm を超える領域では可視領域と比べ、有機 EL の外部量子効率が大きく低下することが報告されている。一方で、近赤外光は生体組織に対する透過性を有し、脈波や酸素飽和度センサー、静脈や虹彩センサー、人感センサー、布地判別、液体判別、糖度センサーなど幅広い応用が考えられている。本研究では、近赤外域での発光効率改善のため、発光層の構成を見直し、ホスト材料から増感剤 (Assist dopant) を経て、発光材料へと段階的かつ効率的にエネルギー移動を起こすことができる 3 成分系を導入した。また、増感剤と最終的な発光材料の両方にりん光材料を用いることで、高効率かつ長寿命な近赤外発光有機 EL を実現した。