[23a-C105-1~11] 12.3 機能材料・萌芽的デバイス

△ [23a-C105-1] 有機単結晶共振器における分子振動をまとった励起子ポラリトン形成に由来する光励起レーザ発振

〇松尾 匠¹、上田 悠介²、水野 斎³、佐々木 史雄⁴、山下 兼一²、柳 久雄³ (1.高知工科大環境理工、2.京工繊大院工大、3.奈良先端大物質、4.産総研電子光基礎技術)

キーワード：有機半導体、励起子振動ポラリトン、光励起レーザ発振

有機半導体を用いたポラリトンレーザは室温下で安定動作する量子光源として注目されている。我々は最近、5,5″-bis(biphenylyl)-2,2′:5′,2″-terthiophene (BP3T)分子結晶において自然に形成された結晶端面がファブリ・ペロー共振器として機能する有機単結晶をパルス光励起したところ、振電遷移発光帯において複数帯域に異常分裂するレーザ発振スペクトルが得られた。このときの縦モード間隔から共振器方向の波数を算出し、エネルギーvs波数プロットを作成したところ、そのプロット群は励起子・分子振動・キャビティフォトンの3つが結合した状態(vibrationally dressed exciton polariton)としてフィッティング解析できた。