2022年第83回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

17 ナノカーボン » 17.2 グラフェン

[23p-B202-1~13] 17.2 グラフェン

2022年9月23日(金) 13:30 〜 17:00 B202 (B202)

小林 慶裕(阪大)、吹留 博一(東北大)

14:45 〜 15:00

[23p-B202-6] ランダム積層グラフェンのマイクロ波・赤外光吸収特性に関する研究

濱田 智之1、大野 隆央1、奈良 純1 (1.物材機構)

キーワード:グラフェン、吸光度、理論計算

非周期的な積層構造を有するランダム積層グラフェン(RSG)は、電子的に相互に分離されたグラフェン層(GL)を有し、RSGを光照射すると、各GLのデイラック・コーン(DC)の光励起により大きな吸光度を示すと考えられている。室温(300K)におけるRSGのマイクロ波(MW)及び中赤外(MIR)光吸光度を理論的に計算した。計算の結果、RSGの吸光度は、DCの熱励起によりDC中に生じる自由電子・正孔の緩和時間に強く依存し、緩和時間が300fsのRSGは、グラファイトより顕著に大きなMW吸光度を示すことがわかった。緩和時間の長いRSGは、グラファイトより、室温において、優れたMW及びMIR光吸収材料として機能すると結論される。