2022年第69回応用物理学会春季学術講演会

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シンポジウム(口頭講演)

シンポジウム » トポロジカル材料科学の拓く新機能・新物性

[23a-E201-1~5] トポロジカル材料科学の拓く新機能・新物性

2022年3月23日(水) 09:30 〜 11:40 E201 (E201)

笹川 崇男(東工大)

11:10 〜 11:40

[23a-E201-5] 一般コホモロジー理論に基づいたトポロジカル材料科学理論の構築

〇塩崎 謙1 (1.京大基研)

キーワード:トポロジカル絶縁体、トポロジカル超伝導体

一般コホモロジー理論の数学的枠組みを手がかりとしてトポロジカル相の物性を調べている.例えば,トポロジカル相においては,バルクが非自明なトポロジカル相であれば,実空間の境界において,不純物,境界の非一様性に対して強固なギャップレス状態が出現するが,これが一般ホモロジー理論における境界作用素として理解できる.また,トポロジカル絶縁体・超伝導体の分類問題(与えられた対称性のもと,非自明なトポロジカル相が存在するかという問い)は,バンド理論においてトポロジカル不変量の有無を調べる問題であるが,K理論(一般コホモロジー理論の一種)として定式化可能であり,数学的問題に帰着する.講演では,スペクトル系列と呼ばれる,一般コホモロジー理論における計算ツールをトポロジカル絶縁体・超伝導体の分類問題に対して適用した話題について紹介する.