2022年第69回応用物理学会春季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

3 光・フォトニクス » 3.12 ナノ領域光科学・近接場光学

[23p-E303-1~15] 3.12 ナノ領域光科学・近接場光学

2022年3月23日(水) 13:30 〜 17:45 E303 (E303)

岡本 晃一(大阪府立大)、田中 嘉人(東大)、村井 俊介(京大)

13:30 〜 13:45

[23p-E303-1] 非対称な銀ナノ粒子2量体のプラズモンFano共鳴と2量体間隙に吸着した色素分子のSERRSスペクトルとの関係

〇伊藤 民武1、山本 裕子2 (1.産総研、2.北陸先端)

キーワード:プラズモン、表面増強ラマン散乱、ファノ共鳴

銀ナノ粒子や銀ナノワイヤーの2量体の間隙に分子が吸着しプラズモン共鳴と相互作用することで一分子のラマン散乱測定が可能となる。この現象は表面増強ラマン散乱(SERS)と呼ばれこの間隙をホットスポット (HS)と呼ぶ 。SERSスペクトルの形状はプラズモン共鳴と通常のラマンスペクトルの積で再現できる。しかし、再現できないSERSスペクトルの報告もありこの原因を解明することはSERSの機構解明だけでなくその応用にも重要である。今回、銀ナノ粒子2量体の非対称性を変化させることでHSの増強電場の起源がプラズモン共鳴からプラズモンFano共鳴に変わり、この再現方法が破綻することが解明されたので報告する。