[24a-P01-1~71] 2 Ionizing Radiation(Poster)

[24a-P01-15] Development of a tetraphenylethylene crystal scintillator exhibiting aggregation-induced emission characteristics

〇Akito Watanabe¹, Atsushi Sato¹, Masanori Koshimizu¹, Yutaka Fujimoto¹, Keisuke Asai¹ (1.Tohoku Univ.)

Keywords:scintillator, aggregation-induced emission, organic crystal

有機結晶シンチレータは，主に炭素や水素等の軽元素から構成されているため，γ線に対する感度は低いという特徴があり，そのためにα線やβ線などの荷電粒子や，高速中性子の計測に広く用いられる．これらのシンチレータは，一般に数nsの蛍光寿命を有し，時間分解能に優れるという利点をもつものの，主だった無機シンチレータに比べて発光量に劣るという欠点をもつ．そこで我々は，有機結晶シンチレータの発光量を向上すべく，凝集誘起発光 (AIE) 性を持つ分子に着目した．AIE性をもつ分子は，凝集状態や固体状態において強い発光性をもつため，これを利用した高発光量の有機結晶シンチレータへの応用が期待される．本研究では，AIEを示す分子としてテトラフェニルエチレン (TPE) に着目し，これを用いた有機結晶シンチレータを開発した．