2022年第69回応用物理学会春季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.2 評価・基礎物性

[26a-E304-1~9] 12.2 評価・基礎物性

2022年3月26日(土) 09:15 〜 11:45 E304 (E304)

大戸 達彦(阪大)、西野 智昭(東工大)

11:15 〜 11:30

[26a-E304-8] 離散分数次フーリエ変換による強結合近似モデルの拡張

〇宮寺 哲彦1、吉田 郵司1、近松 真之1、村上 拓郎1 (1.産総研)

キーワード:有機半導体理論、強結合近似

有機半導体の電子状態および電荷輸送特性は実験と理論の両面から長く研究されており、無機半導体と同様なバンドモデルを基本とするバンド伝導と、分子に局在した電荷が移動していくホッピング伝導の両極をなす観点から考察されている。実際はその中間の状態であると考えられており、局在/非局在電子の取扱いに関して現在でも議論が続いている。本研究では、局在/非局在電子を取り扱う理論的枠組みとして、離散分数次フーリエ変換を用いた拡張強結合近似モデルを新たに提案する。このモデルにより、分子に局在した状態と結晶全体に広がった状態の中間状態を連続的に記述することが可能であり、有機半導体のような局在/非局在の中間状態をとる物質系の良いモデルになると考えられる。