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[26a-F408-6] 光の共鳴吸収を可能にするnmスケールのn型ドーパント領域、そのイオン注入後のアニール方法
キーワード:光発電、イオン注入、アニール
基本的に損失が発生しない共鳴による光吸収を利用した太陽電池は、エネルギー変換効率60~90%の可能性を秘めている。この共鳴吸収を可能にする構造として、現在の結晶シリコン太陽電池と基本的に同構造ながら、厚いP型シリコンの光吸収層の代わりにnm スケールのn型ドーパント領域を埋め込んだ極薄のP型シリコンの光吸収層が提案されている。しかし、チャンネリングを利用した特殊なイオン注入により、リンによるnmスケールのn型ドーパント領域を作成できたとしても、その後のアニールによりリンが拡散しこの領域が崩れてしまうことは容易に予想できる。対策として、アニールの初期に一時的に発生すると考えられているリンのクラスターを利用し、nmスケールのドーパント領域を維持、あるいは促進(特性の最適化)する方法について検討する。