2022年第69回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

3 光・フォトニクス » 3.8 光計測技術・機器

[26p-E302-1~13] 3.8 光計測技術・機器

2022年3月26日(土) 13:30 〜 17:00 E302 (E302)

染川 智弘(レーザー総研)、小山 勇也(千葉工大)

16:15 〜 16:30

[26p-E302-11] 小型原子時計の高安定化に向けた磁場変動に耐性のあるCPT共鳴の観測

〇各務 惣太1,2、松本 健太1,2、藤咲 貴大1,2、桐原 明宏1,2、柳町 真也3、池上 健4、盛永 篤郎4 (1.NECシスプラ研、2.NEC-産総研量子連携ラボ、3.産総研、4.マイクロマシンセンター)

キーワード:原子時計、原子物理、量子計測

133Cs原子およびバッファガスが封入されたガラスセルに対し、サイドバンド光を発生させたレーザー光を照射し、CPT共鳴の観測を行った。透過光量のサイドバンド周波数依存性を取得することで、CPT共鳴の周波数、線幅、共鳴強度を測定し、磁場およびレーザーの偏光依存性を評価した。139 μT付近の磁場において直線偏光(lin∥lin)を用いた際に検出されたCPT共鳴の一つは、共鳴周波数が1 μTの磁場変動に対し0.04 Hzしか変化せず、従来の小型原子時計で用いられるCPT共鳴と比較し、磁場に対する周波数変化が50分の1となる。本結果は、上記条件下でのCPT共鳴を動作原理とすることで、環境磁場に対して耐性のある小型原子時計が実現可能なことを示唆している。