2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

FS フォーカストセッション「AIエレクトロニクス」 » FS.1 フォーカストセッション「AIエレクトロニクス」

[15a-B414-1~9] FS.1 フォーカストセッション「AIエレクトロニクス」

2023年3月15日(水) 09:00 〜 11:30 B414 (2号館)

丸亀 孝生(東芝)

10:00 〜 10:15

[15a-B414-5] 放射光ナノCT法による統合失調症例の神経ネットワーク構造の解析とそのニューラルネットワークへの応用

〇(BC)丸田 瑶1、雑賀 里乃1、水谷 隆太1、山本 義郎2、竹腰 進3、井野元 智恵3、中村 直哉3、新井 誠4、宮下 光弘4、大島 健一4、糸川 昌成4、鳥居 洋太5、久島 周5、尾崎 紀夫5、入谷 修司6、山下 祐一7、上椙 真之8、竹内 晃久8、上杉 健太朗8、寺田 靖子8、鈴木 芳生9、Viktor Nikitin10、Francesco De Carlo10 (1.東海大工、2.東海大理、3.東海大医、4.都医学総合研、5.名大院医、6.桶狭間病院藤田こころケアセンター、7.国立精神・神経医療研究セ、8.高輝度光科学研究セ/SPring-8、9.高エネルギー加速器研、10.アルゴンヌ国立研究所)

キーワード:放射光、ニューラルネットワーク、脳

放射光ナノCT法を用いて、統合失調症例の脳組織の3D構造を解析したところ、統合失調症では神経突起が細く蛇行しており、神経突起の曲率が幻聴スコアと相関していた(r = -0.80, p = 0.00018)。この特徴を取り入れた全結合層は、MNISTおよびCIFAR-10分類問題のエラー率で、通常を上回る性能を示した。また、VGGネットワークでは、パラメータ数をアプリオリに50%以上削減できた。この結果は、統合失調症での特徴が、ある種の能力を高めることを示唆する。統合失調症の罹患者は、芸術家と遺伝的背景が関連すると報告されており、それと符合したものと考える。