2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

シンポジウム(口頭講演)

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[15p-A410-1~11] 【一般公開】ナノテクノロジーを駆使したウイルス検出最前線 -ヒト感染性ウイルスを迅速に検出可能なグラフェンFETセンサーによるパンデミックのない社会の実現 -

2023年3月15日(水) 13:30 〜 17:35 A410 (6号館)

松本 和彦(阪大)、小野 尭生(阪大)

14:45 〜 15:15

[15p-A410-6] 社会実装に向けたロバストなグラフェンFETバイオセンサの開発

牛場 翔太1、宮川 成人1、品川 歩1、中野 友美1、小野 尭生2,3、金井 康2,4、谷 晋輔1、木村 雅彦1、松本 和彦2 (1.村田製作所、2.阪大産研、3.JSTさきがけ、4.阪大OTRI)

キーワード:グラフェンFET、バイオセンサ

単層グラフェンFETバイオセンサは、構成する全ての原子が表面と接しているため、表面の電荷変化に対し、鋭敏に応答することが期待される。さらに、単層グラフェンのCVD合成により、機械剥離グラフェンでは困難であったグラフェンFET (G-FET) アレイの作製が可能となった。しかし、グラフェンFETはプロセス過程で容易に剥離・汚染が生じるため、均質な特性を担保しつつ量産することは難しい。これまで我々はグラフェンFETバイオセンサの社会実装を目指し、様々な取り組みを進めてきた。例えば、深層学習を用いてG-FETの光学顕微鏡画像をグラフェン・電極・基板・汚れに分類し、良品・不良品を大規模かつ高速に鑑別するスクリーニング方法を確立した。また、グラフェンと基板の界面を制御し、溶液中で安定に動作するグラフェンFETバイオセンサの構造を見出した。本講演では、我々の最近の取り組みについて報告する。