2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

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[15p-D311-1~14] 2.4 医用応用

2023年3月15日(水) 13:30 〜 17:30 D311 (11号館)

山口 充孝(量研機構)、村石 浩(北里大)

14:30 〜 14:45

[15p-D311-5] BNCTのガンマ線量測定に向けたMg2SiO4: Tb (TLD-MSO-S)の特性評価

鈴木 俊介1,2、八木橋 貴之1,3、新田 和範1、佐藤 直紀1、下 貴裕1、後藤 紳一1、永田 弘典1、杉本 聡4、橋本 晴満5、田中 浩基2 (1.湘南鎌倉総合病院、2.京都大学、3.東京都立大学、4.順天堂大学、5.湘南藤沢徳洲会病院)

キーワード:熱ルミネッセンス線量計、ガンマ線量測定、ホウ素中性子捕捉療法

日本のBNCT施設では、中性子に対する感度が低いBeO粉末を石英ガラス管に封入した特注のTLDでガンマ線量測定が標準的に行われてきた。しかしその販売は中止されており、新たな手法が必要である。本研究ではMg2SiO4:Tb (TLD-MSO-S)の使用可能性を検証するため、素子間のバラつきと各エネルギーにおける線量線形性を明らかにすることを目的とした。
素子間のバラつき評価には2Gyを素子に対して照射し、線量線形性評価には6MVX線と150kVX線を用い、0.2Gy-4Gy(0.2Gy刻み)で照射した。
バラつきの相対標準偏差は4.75%となり文献値の範囲と同等であった。測定範囲 0.2 ~ 4.0 Gyにおいてエネルギーの違いによる相違があったが、いずれも概ね良好な線量線形性が見られ、使用可能な見通しを得た。