14:00 〜 14:30
[15p-E302-2] 多ピクセル高エネルギー分解能ガンマ線超伝導転移端センサーの開発
キーワード:超伝導転移端センサー、ガンマ線、スペクトロスコピー
本研究では酸化シリコン(SiO2)の層でSixNy層を挟み込む三層膜(SiO2/SixNy/SiO2)のメンブレンを製作した。その膜厚は合計7 umであり、従来の7倍程度厚く、重い吸収体を支えるのに適する。熱コンダクタンスは超伝導転移端センサ(TES)の動作温度0.1 Kで1.5 nW/K程度であり従来の値と遜色ない事を確認した。実際にTESを動作させ5画素読み出し4画素合算スペクトルでエネルギー分解能ΔE=43 eV@86 keVで近接Np-237(86.5 keV)とPa-233(86.6 keV)の分離に成功した。さらに4倍大きい吸収体を搭載し8画素を読み出し6画素で181 eV<ΔE<290 eV@320 keVの結果を得た。