2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

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シンポジウム(口頭講演)

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[15p-E302-1~10] 時空間制御による新規超伝導デバイスの創出

2023年3月15日(水) 13:30 〜 17:50 E302 (12号館)

山下 太郎(東北大)、山梨 裕希(横国大)、辻本 学(産総研)、掛谷 一弘(京大)

14:00 〜 14:30

[15p-E302-2] 多ピクセル高エネルギー分解能ガンマ線超伝導転移端センサーの開発

菊地 貴大1、藤井 剛1、早川 亮大1,2、ライアン スミス3、平山 文紀1、佐藤 泰1、神代 暁1、浮辺 雅宏1、大野 雅史3、佐藤 昭1、山森 弘毅1 (1.産総研、2.立教大学、3.東京大学)

キーワード:超伝導転移端センサー、ガンマ線、スペクトロスコピー

本研究では酸化シリコン(SiO2)の層でSixNy層を挟み込む三層膜(SiO2/SixNy/SiO2)のメンブレンを製作した。その膜厚は合計7 umであり、従来の7倍程度厚く、重い吸収体を支えるのに適する。熱コンダクタンスは超伝導転移端センサ(TES)の動作温度0.1 Kで1.5 nW/K程度であり従来の値と遜色ない事を確認した。実際にTESを動作させ5画素読み出し4画素合算スペクトルでエネルギー分解能ΔE=43 eV@86 keVで近接Np-237(86.5 keV)とPa-233(86.6 keV)の分離に成功した。さらに4倍大きい吸収体を搭載し8画素を読み出し6画素で181 eV<ΔE<290 eV@320 keVの結果を得た。