2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

12 有機分子・バイオエレクトロニクス » 12.2 評価・基礎物性

[16a-B508-1~10] 12.2 評価・基礎物性

2023年3月16日(木) 09:00 〜 11:45 B508 (2号館)

西野 智昭(東工大)、宇佐美 雄生(九工大)

09:00 〜 09:15

[16a-B508-1] 多核有機ルテニウム単分子膜の熱起電力計測

田中 裕也1、パク ソヒュン2、ジャン ジウン2、ユン ヒョジェ2 (1.東工大化生研、2.高麗大化)

キーワード:自己組織化単分子膜、ゼーベック係数、ルテニウムアルキニル錯体

高いゼーベック係数を持つ分子は、熱電変換材料への応用が期待されている。我々は最近、電子豊富な多核有機金属錯体を含む分子ジャンクションが高い伝導性を持つことを報告した。理論的な検討の結果、エネルギーギャップが小さいことが高い伝導性の要因であることが明らかとなり、高いゼーベック係数を示すことが期待された。そこで本研究では、多核ルテニウム錯体の熱起電力計測を検討した。
単核、二核、三核ルテニウムアセチリド錯体について、金分子-EGaIn/Ga2O3系を用いて熱電測定を行った。金電極を加熱し温度勾配をかけると、金属フラグメントの数が増えるに従いS値が増加した。三核錯体では70 μV/Kを超え、一般的な有機物(~40 μV/K)に比べて高い値を示した。