2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

9 応用物性 » 9.4 熱電変換

[16a-D411-1~7] 9.4 熱電変換

2023年3月16日(木) 09:45 〜 11:45 D411 (11号館)

鵜殿 治彦(茨城大)

11:15 〜 11:30

[16a-D411-6] 熱収支モデルに基づく熱物性値や寸法値を要しないペルチェ係数の測定法の提案

天谷 康孝1、島崎 毅1、大川 顕次郎1、坂本 憲彦1、金子 晋久1 (1.産総研)

キーワード:熱電発電・冷却、熱電材料、ペルチェ効果

熱電材料の効率評価で頻繁に測定されるゼーベック係数に対して、ペルチェ効果を直接測定することは極めて稀である。多くの場合、ゼーベック効果と試料の絶対温度から、相反関係により、間接的にペルチェ効果をより求める。しかし、各国の研究機関で計測したゼーベック係数に乖離があることが報告されており、その精確さには議論の余地がある。そこで、本研究では、ゼーベック係数の測定結果の検証するためペルチェ係数を独立に測定可能な測定手法を考案した。本手法は、導体内部の発熱や伝熱の熱収支に基づくため、相反関係に頼らずにペルチェ係数を求めることが可能である。さらに、従来のペルチェ係数の直接測定法と異なり、熱物性値、寸法値、または、ガードヒータなど熱流計測機構を原理上は要しない利点がある。