2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

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一般セッション(口頭講演)

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[16p-D311-1~11] 2.1 検出器デバイス開発

2023年3月16日(木) 13:30 〜 16:30 D311 (11号館)

加田 渉(群馬大)、吉野 将生(東北大)

16:15 〜 16:30

[16p-D311-11] 薄膜型SiC検出器による重粒子線がん治療場の線エネルギー付与測定

〇(M1)松本 卓己1、新井 優大1,2、窪寺 敬1、山口 皐平1、横田 凌1、大島 武2、牧野 高紘2、酒井 真理3、松村 彰彦3、星野 紀博4、土田 秀一4、加田 渉1 (1.群馬大理工、2.量研、3.群馬大重粒子、4.電中研)

キーワード:SiC、粒子線治療、線エネルギー付与

重粒子線がん治療技術において、線エネルギー付与はがん治療の効果を議論する上で重要であり、LETの異なる粒子線の併用により治療効果を最大化する試みが検討されている。これに伴い、既存の電離箱では弁別できない線質の違いを含めた複雑な線量評価技術の需要が高まっている。先行研究において我々は、放射線耐性に優れた4H-SiC ショットキーバリアダイオード(Schottky Barrier Diode: SBD)を用いた線量計を提案し、線量分布の測定や生物学的効果比(Relative Biological Effectiveness: RBE)の推定手法を提案している。さらに緻密なLET分布を測定可能とするために、検出器体積の微細化を施した検出器を実現している。本研究では、開発された薄膜型SiC検出器を用いて、実際の炭素線がん治療場において線エネルギー付与分布の測定を行った結果を報告する。