2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

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シンポジウム(口頭講演)

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[16p-E402-1~9] 極性分子薄膜における分極の自発配向制御とその応用

2023年3月16日(木) 13:30 〜 17:20 E402 (12号館)

中山 泰生(東理大)、丸山 伸伍(東北大)、堀家 匠平(神戸大)

14:35 〜 14:50

[16p-E402-4] 極性有機分子の配向緩和過程を利用した新規配向制御法の開発: 回転型Kelvin Probeによる配向形成の観測

〇(DC)大原 正裕1、井上 太陽2、田中 有弥5、石井 久夫1,2,3,4 (1.千葉大院融合、2.千葉大工、3.千葉大先進、4.千葉大 MCRC、5.群馬大院理工)

キーワード:巨大表面電位、回転型Kelvin Probe、自発配向分極

近年、有機アモルファス膜中の異方的な配向が有機デバイスの性能に大きな影響を及ぼすことが報告されている。特に、永久双極子モーメントを持つ分子が配向分極することで膜厚方向に巨大電位が生じる現象はGiant Surface Potential (GSP)効果として知られており、薄膜の表面と裏面に分極電荷を誘起する。
GSPの大きさは材料によって様々であるが、我々のグループはこれまでに「数nmずつ間欠的に蒸着を行うことで、同一材料でもGSPの大きさや極性が変化する」という、興味深い現象を報告している。
本研究では、「回転型Kelvin Probe」を用い、蒸着時の表面電位変化を測定することで、時間経過による配向の変化を詳細に観測した。
その結果、蒸着直後の表面緩和層の形成がGSPの大きさや極性を変化させることを明らかにした。