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[17p-PB02-4] 有限温度効果と不純物分布の不規則性を考慮したMg2Si系材料の電気伝導率計算
キーワード:熱電物質、第一原理計算
本研究では無毒,軽量,安価といった特長をもつ環境低負荷型熱電材料であるMg2Siに着目し,不純物添加による電子状態と輸送特性の変化を理論的に解析する.擬ポテンシャル法などの第一原理計算手法は,基本的に有限温度効果を考慮できず,また,計算コストの高さから低濃度ドープや不純物の不規則分布を扱いにくいという問題があった.そこで,本研究では,KKR-CPA法に基づく第一原理電子状態計算と線形応答理論による伝導率計算を実施する.これにより,有限温度効果や不純物原子のランダム配置を考慮できる上,緩和時間近似を課す必要がないため,高精度な輸送係数計算ができると期待される.