2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

CS コードシェアセッション » 【CS.5】 6.5 表面物理・真空、7.6 原子・分子線およびビーム関連新技術のコードシェア

[18a-D519-1~11] CS.5 6.5 表面物理・真空、7.6 原子・分子線およびビーム関連新技術のコードシェアセッション

2023年3月18日(土) 09:00 〜 12:00 D519 (11号館)

田川 雅人(神戸大)、滝沢 優(立命館大)

10:45 〜 11:00

[18a-D519-7] 硫化サマリウムの光誘起非線形バンドシフトと価数転移

陳 奕同1、中村 拓人2,1、渡邉 浩2,1、鈴木 剛3、任 千慧3、劉 珂成3、Zhong Yigui3、金井 輝人3、板谷 治郎3、辛 埴4、岡崎 浩三3、井村 敬一郎5、鈴木 博之3、佐藤 憲昭6、木村 真一2,1,7 (1.阪大理、2.阪大生命、3.東大物性研、4.東大特別教授室、5.名大理、6.愛工大、7.分子研)

キーワード:硫化サマリウム、光誘起相転移、時間分解光電子分光

硫化サマリウム(SmS)の圧力誘起絶縁体・金属相転移が半世紀を渡って研究されている。相転移において電荷励起と格子定数両方の変化が同時に発生するが、どちらがその起源になっているのはまだ明確でない。本研究は光照射で電荷だけを励起する効果を着目し、時間分解光電子分光を用いてSmSにおける光誘起非線形バンドシフトの観測に成功した。この結果は光照射によってSmのイオン価が一時的に増加し、圧力相転移の境界まで到達できるが、金属相に至るには格子収縮といった他の要因が必要であると示唆した。