The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[I-29-01_03] 畜産物利用(I-午前)

Fri. Mar 29, 2019 9:00 AM - 9:30 AM 第I会場 (8号館8301講義室)

Chairman:Kaoru Sato

9:00 AM - 9:10 AM

[I29-01] Lactococcus lactis subsp. cremoris H61を用いたLactobacillus gasseri JCM 1025の乳中における生育改善

Komura Kyoko, Kawai Yasushi, Masuda Tetsuya (Graduate School of Bioresource Sciences, Nihon Univ.)

【目的】現代の日本社会では7〜8人に1人が便秘に悩まされており,その対策として近年プロバイオティック乳酸菌が注目されている.当研究室ではLactobacillus gasseri JCM 1025(以下JCM 1025)が便通改善効果を有することを見出したが,一般的にLb. gasseriはペプチドに乏しい乳中では生育が緩慢である.本研究では,タンパク質分解能が高いとされているLactococcus lactis subsp. cremorisと共培養することで,乳中におけるJCM 1025の生育改善を試みた.【方法】 JCM 1025をLc. cremoris 計5株とともに33℃/1・2日間培養し,グルコースをマルトースに置換したMRS寒天培地(pH 5.2)を用いて選択的にJCM 1025生菌数を測定した.Lc. cremorisとの共培養によるpH低下がJCM 1025の生育を改善している可能性もあるため,乳酸でpHを段階的に調整したMRS培地にJCM 1025を1%添加して33℃で培養し,濁度(波長=620 nm)により生育状況を判定した.【結果】Lc. cremoris HP,H41-7,H61との共培養時において,単培養時と比較して生育の改善が認められた.また,JCM 1025の培養に用いた培地の初期pHが低いほど培養後の濁度は低い値となったため,生育改善がpHの低下によるものではないことが示唆された.