The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[I-29-07_09] 畜産物利用(I-午前)

Fri. Mar 29, 2019 10:00 AM - 10:30 AM 第I会場 (8号館8301講義室)

Chairman:Tadashi Nakamura

10:00 AM - 10:10 AM

[I29-07] チーズ水溶性エタノール抽出画分によるマクロファージ細胞からの炎症性サイトカイン産生に及ぼす影響

Oshiba Haruna1, Yokoi Natsuki2, Tomoshige Hinako2, Takeda Shiro1,2, Sakata Ryoichi1,2 (1.Graduated School of Veterinary Medicine, Azabu Univ., 2.Depertment of Animal Science and Biotechnology, School of Veterinary Medicine, Azabu Univ.)

【目的】近年,食品の機能性が注目されており,チーズにおいても生理活性成分の存在が報告されている.本研究では,異なるタイプのチーズ抽出物を調製し,マクロファージ細胞からの炎症性サイトカイン産生への影響について検討した.【方法】市販のチーズ10種類から水溶性70%エタノール抽出画分(EtOH画分)を調製した.各チーズEtOH画分をケルダール法などにより分析した.マクロファージ細胞はRAW264.7細胞を使用し,フィルター滅菌した各チーズEtOH画分を加え37℃,5%CO2下で24時間処理し,MTT法により細胞生存率を評価した.RAW264.7細胞に各チーズEtOH画分を加え2時間培養後,LPSを1 µg/mL添加し,24時間後の上清についてELISA法を用いてIL-6およびTNF-αを測定した.【結果】供試したチーズのうち,ゴルゴンゾーラ,ロックフォールおよびパルミジャーノEtOH画分中のペプチド含量が高いことが示唆された.各EtOH画分を5%または10%添加したRAW264.7細胞は対照区と比べ,90%以上の生存率が確認された.また,LPS添加後のIL-6産生量は対照区と比べ,カマンベールおよびヴァランセEtOH画分添加区において抑制される傾向が見られた.これらチーズEtOH画分には,LPS刺激によるRAW264.7細胞からの炎症性サイトカイン産生を抑制する成分の存在が期待された.