The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[II-29-33_34] 栄養・飼養(II-午後)

Fri. Mar 29, 2019 3:30 PM - 3:50 PM 第II会場 (8号館8302講義室)

Chairman:Tomohiro MITANI

3:30 PM - 3:40 PM

[II29-33] 比較的良好な環境下で飼養された黒毛和種子牛における血液生化学検査値の推移

Sasaki Shiho1, Inaba Yasushi1, Watanabe Takayuki2, Konishi Kazuyuki1, Okada Masato1 (1.National Livestock Breeding Center Tottori Staition, 2.National Livestock Breeding Center)

【目的】黒毛和種子牛の適正な飼養管理に供するため,子牛の血液生化学検査(12項目)を行った.【方法】調査の対象としたのは当場で生産,哺育,育成された子牛群である.3年間にわたり同時期(2-4月)に生産された子牛群(272頭)を対象に調査を行った.対象子牛群は下痢,感冒などの疾病もみられたが軽度であり,損耗率(先天性のものと事故は除く)は0.4%(1/272頭)であった.これらの子牛群のうち採血は毎月1回20頭(雌雄10頭ずつ,自然哺乳と人工哺乳を10頭ずつ),生後2から8ヵ月齢までの間で行った(3年間で延頭数320頭,実頭数101頭).採血対象の子牛の離乳日齢は平均106.8±13.7 日(平均±SD)であった.発育は日増体量が雌は0.9 kg/日,雄が1.0 kg/日以上と概ね良好であった.【結果】血液生化学検査値は60-150日齢にGlu, FFA, NH3, Tcho, BUNは値が下降する傾向がみられ,その後は大きな変化はない,もしくはゆるやかに上昇する傾向が見られた.90-120日齢にはBHB, ACAC, ASTが上昇するが,その後は大きな変化はなかった.またBHB, ACAC, Tchoは同時期にバラツキが大きい傾向がみられた.これらから150日齢以前の血液性状は大きな変化が見られるが,その後はゆるやかに変化していくことが考えられた.本研究は経営体強化プロジェクトの支援を受けて行った.