The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[II-YS-03_04] 優秀発表賞演題(第Ⅱ会場)

Thu. Mar 28, 2019 9:30 AM - 10:00 AM 第II会場 (8号館8302講義室)

Chairman:Takeshi Miyake

9:30 AM - 9:45 AM

[IIYS-03] 沖縄在来鶏の遺伝的多様性とその類縁関係の解析

Matsunaga Megumi1, Takada Masaru2, Yonezawa Takahiro3, Compendio Zarate Jade Dhapnee4, Yamamoto Yoshio5,6, Nishibori Masahide6 (1.Faculty of Applied Biological Science, Hiroshima Univ., 2.Okinawa Zoo & Museum, 3.Faculty of Agriculture, Tokyo Univ. of Agriculture, 4.Department of Bioresource science Graduate School of Biosphere Science, Hiroshima Univ., 5.Institute for Animal Science, 6.Graduate School of Biosphere Science, Hiroshima Univ.)

Miaoら(2013)はセキショクヤケイ,世界各地の在来鶏および商用鶏のミトコンドリアDNA全領域を用いて系統解析を行い,これらは遺伝的にハプログループA-I,W-Zの13のグループに分かれることを報告した.一方で,琉球列島で飼育されている沖縄在来鶏を用いた分子系統解析に関する報告は少ない(Komiyamaら, 2004; Okaら, 2007).本研究では沖縄在来鶏(チャーンとタウチー)の遺伝的多様性とその類縁関係を明らかにすることを目的とし,それらのハプログループを決定するとともにその遺伝子流動について考察した.Miaoら(2013)の13ハプログループを基に解析を行ったところ,チャーンはハプログループB,Dに,タウチーはハプルグループB,C,D,Hに分かれた.それぞれの遺伝的類縁関係を明らかにするため,周辺国の在来鶏も加えて系統解析を行った結果,チャーンとタウチーは中国およびインドネシアの在来鶏と近縁であると考えられた.ハプログループHには軍鶏型のタイ在来鶏(Teinlekら, 2018)も分布していることから,タウチーの成立は複数の国々の在来鶏と関わっている可能性があると考えられた.これまでの報告からも軍鶏は多数の地域に起源があることが指摘されており(Komiyamaら, 2003; Okaら, 2007),本研究においてもその説が支持された.