The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Presentation information

口頭発表

[IX-29-10_12] 遺伝・育種 (IX-午前)

Fri. Mar 29, 2019 10:30 AM - 11:00 AM 第IX会場 (8号館8502講義室)

Chairman:Hideyuki Mannen(Kobe University)

10:30 AM - 10:40 AM

[IX29-10] ニワトリのオープンフィールド行動に関するQTL解析

Sakaguchi Marina1, Nagano Atsushi J2, Ishikawa Akira1 (1.Graduate School of Bioagricultural Sciences, Nagoya Univ., 2.Faculty of Agriculture, Ryukoku Univ.)

【目的】国産実用鶏品種の第一号として公認されている名古屋は神経質で喧噪性が高く,平飼いでの群れが大きくなると不意の騒音や振動等に驚いて密集死を引き起こす事故が頻繁に報告されている.本研究では,名古屋の不安様行動に関わるQTLを同定する目的で,名古屋(NAG)と名古屋より恐怖を感じにくいと報告されている白色レグホーン(WL)との間でF2交雑群を作製し,オープンフィールド行動に関するQTL解析を行なった.【方法】WL雌とNAG雄を交配しF1世代を得た.F1同士を交配し,F2世代252個体を作出した.両親,F1とF2世代の初生雛を用いてオープンフィールド行動を10分間解析した.RAD-seq解析によって881個のSNPマーカーを開発した.遺伝的連鎖地図の作製後,R/qtlにより各行動計測値のQTL解析を行った.【結果】行動解析の結果,総移動距離や平均移動速度,中央ゾーン滞在時間等の複数の項目において,NAGはWLより活動性が有意に低かった.QTL解析の結果,ゲノムワイド5%有意⽔準レベルで第2,4,7染⾊体領域に7つの行動形質に関わるQTL(LOD=3.9-4.9,%Var=7.2-8.9)を検出した.これらのQTLのNAG由来アレルはいずれも活動性を高くした.また,いくつかのエピスタシスQTLを検出した.