日本畜産学会第125回大会

講演情報

ポスター発表

[P-29-01_19] 一般演題(ポスター発表)<栄養・飼養>

2019年3月29日(金) 09:00 〜 15:30 ポスター会場・展示 (大教室)

[P29-17] 飼料用米主体飼料での動物性飼料の給与が鶏卵の風味に及ぼす影響

堀口 健一1, 久保 聖諒1, 松山 裕城1, 大畑 尚2, 石井 貴大2, 浦川 修司1 (1.山形大農, 2.清水港飼料)

【目的】魚粉やポークチキンミールといった動物性飼料が鶏卵の風味へ与える影響を明らかにしたく,一連の研究に取り組んでいる.本研究では,飼料用米を主体とする飼料設計において,動物性飼料(魚粉,ポークチキンミール)を配合したときの鶏卵の風味について官能評価試験により評価し,合わせて,産卵成績や卵質成績についても調査した.

【方法】供試動物は産卵鶏(ジュリアライト,20羽)を用いた.飼料設計は飼料用米を主原料とし,大豆粕のみを配合した処理を対照区とし,魚粉とポークチキンミールをそれぞれ5%,10%配合した4処理の計5区を設定した.鶏卵の官能評価試験は,ゆで卵を用いて分析型官能評価(8段階の採点法)により実施し,香りや風味の強弱などを調査した.産卵成績は産卵率や飼料要求率,卵質成績は卵重や卵白高などを調べた.

【結果】産卵率は,魚粉配合の2区が対照区を上回り,ポークチキンミール配合の2区が対照区と同等であった.飼料要求率は,動物性飼料配合の4区が対照区より良好であった.卵重は,魚粉10%配合区が最も重かった.卵白高や卵黄色は,区間に違いがなかった.官能評価において,食前の香りの強弱や食後の風味の強弱は,対照区と動物性飼料配合4区の間に違いがなかった.総合評価は,各区ともほぼ同等の結果であった.