The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

[P-29-20_38] Poster session

Fri. Mar 29, 2019 9:00 AM - 3:30 PM ポスター会場・展示 (大教室)

[P29-38] 単為発生胚を用いたCRISPR/Cas9・エレクトロポレーション法によるブタゲノム編集条件の検討

河原崎 達雄, 森山 うらら, 柿本 千夏, 山本 麻由, 松本 大和 (東海大農)

【目的】ゲノム編集技術は目的とする遺伝子を効率的にノックアウト,ノックインすることができる技術である.本研究では,ブタ単為発生胚を用いてCRISPR/Cas9・エレクトロポレーション法によるゲノム編集の条件について検討した.【材料と方法】細胞接着分子CADM1遺伝子のExon1およびExon4に対応するcrRNAを設計し,gRNA /Cas9nuclease複合体を調製した.ブタ卵巣から採取した未成熟卵母細胞を48時間成熟培養し,直流電気刺激により活性化を行い,3,6および9時間後に,gRNA /Cas9nuclease複合体をエレクトロポレーション法により導入した.ゲノム編集胚は活性化後6~7日間培養し,胚盤胞に発生した胚のシーケンスを解析しゲノム編集の有無を確認した.【結果】ゲノム編集効率は,Exon1(82.4%;14/17)で,Exon4(52.6%; 10/19)に比べ高くなった(P<0.05).エレクトロポレーションの実施時間による差はなく,全体のゲノム編集率は66.7%(24/36)であった.以上の結果から,単為発生胚によりcrRNAの有効性が確認できること,活性化刺激3~9時間後にエレクトロポレーション法を実施することによりgRNA /Cas9nuclease複合体を導入してゲノム編集できることが明らかとなった.