The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

[P-29-48_57] Poster session

Fri. Mar 29, 2019 9:00 AM - 3:30 PM ポスター会場・展示 (大教室)

[P29-49] 「仙台黒毛和牛」のうま味成分含量に及ぼす肥育素牛産地と筋肉部位の影響

青沼 達也1, 渡邊 源哉2, 本山 三知代2, 中島 郁世2, 瀧田 渓吾3, 田島 淳史3, 渡邉 智1, 石黒 裕敏1,4, 佐々木 啓介2 (1.宮城畜試, 2.農研機構畜産部門, 3.筑波大院生命環境, 4.現・大河原家保)

【目的】「仙台黒毛和牛」は素牛産地に関わらず,宮城県内で肥育された黒毛和種牛から牛枝肉取引規格に基づき認定されるが,素牛産地が品質,特においしさに関連する成分に及ぼす影響は検討されていない.また和牛の筋肉部位間におけるうま味成分の違いに関する知見も少ないことから,肥育素牛産地の異なる「仙台黒毛和牛」を用い,筋肉部位間のうま味成分含量の違いを検討した.【方法】宮城県産および宮城県外産の素牛から生産され,「仙台黒毛和牛」に認定された去勢肥育牛3頭ずつをと畜後14日目まで冷蔵保存し,胸最長筋,背半棘筋,腹鋸筋のグルタミン酸とイノシン酸の測定,その他の機器分析を同時に行った.成分値は肥育素牛の産地と筋肉部位を固定効果,個体を変量効果とした混合モデル分散分析で解析した.【結果】グルタミン酸は宮城県産素牛が有意(P<0.05)に高く,イノシン酸含量は胸最長筋が背半棘筋,腹鋸筋に比べ有意(P<0.05)に高かった.その他,脂肪酸組成等の成分値も肥育素牛産地または筋肉部位間で異なる結果となった.これらの結果,「仙台黒毛和牛」のうま味成分含量は素牛産地間または筋肉部位間により異なることが示唆され,品質の向上には素牛の改良も有効となる可能性が考えられた.