The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

[P-29-48_57] Poster session

Fri. Mar 29, 2019 9:00 AM - 3:30 PM ポスター会場・展示 (大教室)

[P29-54] 低温で乳酸生成が可能な乳酸菌を添加したソーセージの嗜好性に関する研究

村橋 誉将, 長澤 麻央, 林 利哉 (名城大院農)

【目的】演者らはこれまでに,研究室が保有するLactobacillus sakei D-1001と未同定の乳酸桿菌Aが塩漬豚肉中で4℃の低温条件下でも乳酸を生成することを明らかにし,乳酸発酵ソーセージのスターターとしての有用性を見出した.本研究では上記2菌株を用いた乳酸発酵ソーセージの嗜好性について調査した.【方法】スターターを添加した塩漬豚挽肉をコラーゲンケーシングに充填した.また,コントロール区としてスターター無添加のものを準備した.これらを4℃条件下で3種類の方法で10日間(①10日間真空包装,②真空包装5日間後,5日間乾燥,③10日間乾燥)保存し,日数経過に伴う乳酸菌数・pHの測定,有機酸分析および加熱・燻煙した試料の官能検査を行った.官能検査は見た目,食感,ジューシーさ,風味,酸味,旨味の好ましさを評価した.【結果】いずれの菌添加区でも真空包装中は乳酸発酵が進行し,pHが低下したが,乾燥期間中はそれが緩慢になった.発酵が進行した保存方法①,②の試料の嗜好性を比較すると,全ての項目で①の試料は嗜好性が低く,検査の際には酸味が強すぎるという意見が多かった.一方で,乳酸濃度は試料②の方が有意に高い値を示した.このことから,酸味は乾燥により緩和されることが考えられた.以上より,今回用いた2菌株を添加した乳酸発酵ソーセージは,乾燥させることで嗜好性が向上することが明らかとなった.