The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[V-29-06_07] 繁殖・生殖工学(V-午前)

Fri. Mar 29, 2019 9:50 AM - 10:10 AM 第V会場 (8号館8401講義室)

Chairman:Shuichi Matsuyama

9:50 AM - 10:00 AM

[V29-06] 黒毛和種 希少系統牛における経時的繁殖性の特性

Yoshioka Hajime, Toyofuku Chiharu, Hiraoka Masakazu, Nukumizu Taichi, Morioka Harutoshi (NLBC)

【目的】遺伝的多様性に配慮した育種改良に活用が期待されている希少系統牛の繁殖性を評価するため,4系統について3産までの各産次の繁殖成績および分娩成績を調査し比較した.
【方法】城崎系(純粋兵庫系)16頭,岩田系21頭,栄光系16頭,藤良系10頭について,同一飼養条件下で繋養した.自然発情に対して,1日3回の行動観察と併せて電波通信式歩数計による発情発見を用い,歩数データに基づいた適期授精により,3産まで全頭受胎させた.また,歩数データから発情持続時間や発情時の歩数増加率を算出した.分娩は5段階スコアの分娩難易を用いて評価した.なお,子牛は分娩後に早期離乳した.
【成績】平均分娩間隔は,栄光系が最も短い342日であり,3産までの延べ受胎率も高く安定していた.しかし,系統間で有意差はなく,全系統で1年1産が可能な日数だった.分娩後の初回発情回帰日数は,3産ともに城崎系が有意に短かった(p<0.05).初回発情時の発情持続時間は,城崎系が栄光系に対して,2産以降で短くなった(p<0.05).初回発情時の歩数増加率は,城崎系が栄光および藤良系に対して,2産以降で低下した(p<0.05).分娩難易は,4系統ともに3産を通して平均スコア1.00-1.56と安産だった.
【結論】3産目までの各産次において,系統毎の発情特性に特徴がみられたが,繁殖性に差はないと推察された.