The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[V-29-06_07] 繁殖・生殖工学(V-午前)

Fri. Mar 29, 2019 9:50 AM - 10:10 AM 第V会場 (8号館8401講義室)

Chairman:Shuichi Matsuyama

10:00 AM - 10:10 AM

[V29-07] 初産分娩月齢の早期化に向けた適正な初産分娩前体重の検討―初産分娩前体重が3産目までの繁殖性と生産性に与える影響―

Kusaka Hiromi1, Yamazaki Takeshi2, Miura Hiroshi1, Kikuchi Motohiro1, Sakaguchi Minoru1 (1.Kitasato Univ., 2.Hokkaido Agricultural Research Center, NARO)

【目的】初産分娩月齢の早期化には,繁殖機能の発達に影響する体格発育が十分であることが条件として挙げられるが,初産分娩前体重とその後の繁殖性や生産性との関係についての情報は少ない.そこで本研究では,初産分娩前体重が3産目までの繁殖性と生産性に与える影響を明らかにすることを目的とした.【方法】ホルスタイン種54頭を,初産分娩前体重を基に3群に分け(S,M,L群:n=16,24,14(平均体重598,650,714㎏),3群間の3産目までの各産次の繁殖性と生産性を比較した.【結果・考察】初産分娩月齢はS群でM・L群と比較して有意に早かったが(22.7vs.23.5および25.4ヵ月, p<0.01),初産分娩時の分娩難易度や子牛体重は3群間で差はなかった.各産次の繁殖性は,L群でM群と比較し3産後の初回人工授精(AI)日が有意に早くなったが(74日vs.97日,p<0.05),全ての産次において3群間でAI回数や空胎日数に違いはなかった.また,3産目までの累積乳量(S,M,L群:28,267,27,754,27,956㎏)や,泌乳していない期間も含めた平均日乳量は3群間に差はなかった(S,M,L群:15.9,15.4,15.2㎏).平均分娩前体重で約600㎏を満たしていれば,24か月齢以下での初産分娩で乳生産性を最大化でき,育成コストを削減できる可能性があると考えられた.