[VI-29-07_09] 遺伝・育種（VI-午前）

[VI29-09] 黒毛和種における精液性状形質の遺伝率の推定

^○加藤 直人¹, 花牟禮 武史², 藤元 郁子², 後藤 弥子¹, 口田 圭吾¹, 萩谷 功一¹ (1.帯畜大畜産, 2.ジェネティクス北海道)

精液性状形質は人工授精用ストロー生産本数に影響を与える大きな要因である．本研究の目的は，黒毛和種の精液性状形質の遺伝率を推定することである．【方法】データは，2005年～2014年にジェネティクス北海道が収集した黒毛和種種雄牛の採精記録を使用した．1日の採精回数は最大3回とした．採精方法は台牛または擬牝台による記録を使用した．性選別精液に関する記録は除外した．採取月齢は10ヵ月齢から120ヵ月齢までの範囲とした．編集後のデータは黒毛和種種雄牛126頭からの精液量（採取量），精子濃度，精子数および採精直後の精子の活力指標（新鮮活力）17,160記録である．分析には，採取場所・年次（20区分），採取月（12区分），採精回次（3区分），採取方法（2区分）および採取月齢（一次および二次回帰）を母数効果，採精者（18区分），相加的遺伝および恒久的環境を変量効果として含む数学モデルを使用した．遺伝率の推定にはREMLF90プログラムを使用した．【結果】推定された遺伝率（反復率）は，採取量0.20（0.26），精子濃度0.01（0.42），精子数0.24（0.31）および新鮮活力0.04（0.45）であった．