The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[VI-29-15_16] 遺伝・育種(VI-午後)

Fri. Mar 29, 2019 1:00 PM - 1:20 PM 第VI会場 (8号館8402講義室)

Chairman:Yosuke Sasaki

1:00 PM - 1:10 PM

[VI29-15] デュロック種における雄性繁殖形質に及ぼす気温の影響

Ishii Kazuo1, Kimata Makoto2, Sasaki Osamu1 (1.Institute of Livestock and Grassland Science, NARO, 2.CIMCO)

【目的】豚において夏季の精液性状の悪化は大きな問題である.そこで,豚の雄性繁殖形質の改良に資するため,デュロック種の精液性状への気温の影響について検討した.【方法】株)シムコで飼養されているデュロック種集団の2001年9月から2015年11月までの採精データ(656個体,28,670データ)および血縁記録(55,288頭)を,気温については気象庁が提供する農場に一番近い観測所の気温データを利用して,採精前9週間の週毎の平均気温を算出し分析に供した.精液量(Vol),精液濃度(Con),正常精子率(Normal),運動性(Mo)の4形質について,年,農場,採精間隔,週齢および各週毎の平均気温を母数効果,育種価および恒久的環境効果を変量効果とした多形質REAL法アニマルモデルで遺伝的パラメーターを推定し,採精何週前の気温が精液性状に影響を及ぼすか検討した.【結果】Vol,Con,NormalおよびMoの推定遺伝率はそれぞれ0.17,0.23,0.26および0.18となり,気温の代わりに月を母数効果とした場合とほとんど変わらなかった.Vol,Con,NormalおよびMoはそれぞれ採精前1週間,5-9週間,5週間,および2-5週間の平均気温が最も影響することが示唆された.