The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[VI-29-25_27] 遺伝・育種(VI-午後)

Fri. Mar 29, 2019 2:40 PM - 3:10 PM 第VI会場 (8号館8402講義室)

Chairman:Takefumi Osawa(National Livestock Breeding Center)

2:40 PM - 2:50 PM

[VI29-25] ホルスタイン種の産次内繰り返し記録を用いた受胎率の遺伝的パラメーター推定

Sasaki Osamu1, Aihara Mitsuo2, Nishiura Akiko1, Takeda Hisato1 (1.Institute of Livestock and Grassland Science, NARO, 2.Livestock Improvement Association Japan Inc.)

【目的】わが国の乳用牛における受胎率の遺伝的能力評価では,初回授精受胎率(FCR)を利用しているが,牛群検定では授精毎の記録を収集しており,利用していない情報がある.そこで,全ての授精記録を反復モデルで解析したときの遺伝的パラメーターを推定し,FCRなど他の形質との関係を解析した.【材料と方法】家畜改良事業団と家畜改良センターが2006~2015年に収集した牛群検定記録から,5産までの人工授精記録1,161,295件,初回授精記録587,249件,空胎日数(DO)540,571件,305日乳量(MY)255,645件,305日平均体細胞スコア(SCS)245,242件,血縁記録782,337件を解析に用いた.解析モデルは,わが国の乳用種雄牛評価モデルに準じた.受胎率(CR)の解析では,各交配時の情報を用いた.遺伝相関は2形質総当たりで推定した.【結果】CR,FCR,DOの推定遺伝率は,それぞれ0.026,0.024,0.061でDOが少し高かった.これらの遺伝相関,恒久的環境効果の相関,交配種雄牛効果の相関の絶対値は0.829~1.000でほぼ同じものと考えられた.DOとCRおよびFCRとの相関が負,CRとFCRとの相関が正である.MYおよびSCSと,CRおよびFCRとの遺伝相関は負,DOとは正であり,CR,FCR,DOは,MYと望ましくない,SCSと望ましい遺伝相関が見られた.