The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[VI-29-28_29] 遺伝・育種(VI-午後)

Fri. Mar 29, 2019 3:10 PM - 3:30 PM 第VI会場 (8号館8402講義室)

Chairman:Satoshi Yamaguchi

3:10 PM - 3:20 PM

[VI29-28] 変量回帰検定日モデルを用いた暑熱耐性評価モデルでの複数産次利用に関する検討

Atagi Yamato1, Morota Gota2, Onogi Akio3, Osawa Takefumi4, Takanori Yasumori5, Adachi Kazunori5, Yamaguchi Shigeki5, Aihara Mitsuo5, Goto Hideyuki5, Togashi Kenji5, Iwata Hiroyoshi1 (1.Graduate School of Agricultural and Life Science, Univ. of Tokyo, 2.Virginia Polytechnic Institute and State Univ., 3.NICS, NARO, 4.National Livestock Breeding Centre, 5.Livestock Improvement Association of Japan)

【目的】閾値を超えた温湿度指数(THI)の増加に伴う乳量,乳脂量,乳蛋白量,体細胞スコア(SCS)の増減を暑熱耐性の効果とし,変量直線回帰で表すモデルによる遺伝的パラメータの推定を通じて,複数産次記録の利用について検討した.
【方法】都府県の初産から3産の牛群検定記録に,警報注意報発令地域に従って最寄りの気象官署で計測した検定日2-4日前(SCSについては1-12日前)のTHI平均値を付与し,Rのsegmentedパッケージによって形質及び産次別に,平均的な閾値と表型値の増減の傾きを推定した.次に平均的な表型値の増減分を補う前補正を行い,全国評価に準じたモデルでGibbs samplingにより遺伝的パラメータを推定した.
【結果と考察】前補正を行わない場合,乳脂量,乳蛋白量については暑熱耐性の効果を産次別にすると収束しなかったが,前補正後は産次別の効果としても4形質すべて収束した.乳量の一乳期平均の暑熱耐性の遺伝率は初産~3産の順に0.0298±0.0013, 0.0220±0.0010, 0.0434±0.0021であり,前補正をしない場合(0.0294±0.0014, 0.0167±0.0008, 0.0372±0.0019)より若干上昇した.前補正によって平均的な減少量を基準にした回帰係数となり,マイナスからプラスにわたる変量効果の分布がよく適合したのではないかと考えられた.