The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Presentation information

口頭発表

[VIII-29-10_11] 形態・生理(VIII-午前)

Fri. Mar 29, 2019 10:30 AM - 10:50 AM 第VIII会場 (8号館8501講義室)

Chairman:Fuminori Kawabata(Faculty of Agr. and Life Sci., Hirosaki Univ.)

10:40 AM - 10:50 AM

[VIII29-11] 細胞内で活性化したカルパイン3を検出できるのか?

Ojima Koichi1, Hata Shoji2, Shinkai-Ouchi Fumiko2, Oe Mika1, Muroya Susumu1, Sorimachi Hiroyuki2, Ono Yasuko2 (1.Institute of Livestock and Grassland Science, NARO, 2.Tokyo Metropolitan Insitute of Medical Science (IGAKUKEN))

【目的】カルパインはCa2+により活性化するタンパク質分解酵素である.骨格筋特異的に発現するカルパイン3は,その酵素活性不全が骨格筋萎縮・変性を引き起こすことから,骨格筋細胞が正常に機能するために必須である.しかし,活性化したカルパイン3を検出する方法がイムノブロット法に限られていたため,カルパイン3の制御機構を動的に解析するには至っていない.そこで,本研究では活性化したカルパイン3を生きた細胞内で検出するためのプローブを作製することを目的とした.【方法】カルパイン3の酵素活性を検出するために蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)の原理を利用した.シアン蛍光タンパク質(CFP)と黄色蛍光タンパク質(Venus)の間にカルパイン3により切断されるアミノ酸配列を挿入したセンサープローブを設計した.カルパイン3がセンサープローブを切断するとFRETが解消され, VenusからCFPに蛍光波長が変化することで活性化カルパイン3を検出する.【結果】センサープローブを導入した培養細胞を薬剤処理し,カルパイン3の活性化を誘導し,センサープローブの蛍光波長変化を顕微鏡下でモニターした.その結果,薬剤処理後にセンサープローブの蛍光比(CFP/Venus)が上昇し,蛍光波長変化を捉えることができた.すなわち,細胞内で活性化したカルパイン3を作製したセンサープローブにより検出することに成功した.