10:30 AM - 10:45 AM
[VYS-07] ニワトリヒナの体温調節に及ぼすアデノシン受容体作動薬の影響
【目的】げっ歯類の冬眠時における低体温誘発にアデノシンA1受容体の活性が関与している.本研究ではニワトリの体温調節機構の解明を目的としてアデノシンA1受容体作動薬(AMP)投与の影響を調査した.【方法】7日齢のニワトリヒナ腹腔にAMP(6mg/500µL)を投与し,その後の直腸温及び酸素消費量を測定するとともに,拮抗剤(8-SPT)を側脳室投与してその影響も調査した.また,投与後の間脳及び肝臓を採取して体温及び代謝調節関連の遺伝子発現を解析した.
【結果】AMP投与15-30分後において直腸温の低下が確認されるとともに,酸素消費量の減少も認められた.AMP投与後の間脳ではアグーチ関連ペプチド(AgRP)の発現が増加し,肝臓では脂質代謝関連遺伝子の発現が減少した.このAMPの体温降下作用は中枢への拮抗剤投与によって一部緩和された.以上の結果より,ニワトリヒナにおいてアデノシンA1受容体の活性が低体温を誘発すること,その作用機序に中枢性AgRP及び肝臓脂質代謝が関与していることが示唆された.
【結果】AMP投与15-30分後において直腸温の低下が確認されるとともに,酸素消費量の減少も認められた.AMP投与後の間脳ではアグーチ関連ペプチド(AgRP)の発現が増加し,肝臓では脂質代謝関連遺伝子の発現が減少した.このAMPの体温降下作用は中枢への拮抗剤投与によって一部緩和された.以上の結果より,ニワトリヒナにおいてアデノシンA1受容体の活性が低体温を誘発すること,その作用機序に中枢性AgRP及び肝臓脂質代謝が関与していることが示唆された.