The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

[XIII-29-12_13] 管理・環境(XIII-午前)

Fri. Mar 29, 2019 10:50 AM - 11:10 AM 第XIII会場 (8号館8601講義室)

Chairman:Satoshi Ando

11:00 AM - 11:10 AM

[XIII29-13] ウシにおける心拍変動解析を用いた環境ストレスの評価

Morita Yasuhiro1,2, Mukaiyama Akihisa3, Sasaki Takuya1, Ozaki Riho1, Tatebayasi Ryoki1, Kitagawa Yuri1, Morishima Ai1, Abe Ryoya3, Suzumura Reika3, Matsuyama Shuichi1, Ohkura Satoshi1 (1.Nagoya Univ. Graduate School of Bioagricultural Sciences, 2.Nagoya Univ. Asian Satellite Campuses Institute, 3.Nagoya Univ. School of Agricultural Sciences)

【緒言】家畜におけるストレス評価は生産性向上,動物福祉の観点から必要である.心拍変動(HRV)は自律神経活動を反映し,ストレス評価に用いられる.本研究ではウシにおいて飼養環境によるストレス反応をHRVの周波数領域解析により評価が可能か検討した.【材料と方法】発情を同期化した黒毛和種経産牛6頭を供試した.供試牛を1週間の順応期間の後,夏季(7~8月)の牛舎内で扇風機を使用した条件(Fan(+)),使用しない条件(Fan(-)),および秋季(11月,Ctrl)の3環境で飼養した.ホルター心電計を用いて,各個体の心電図を継続的に記録し,HRV解析により自律神経活動のバランスを示すLF/HF比をストレス反応の指標とした.【結果】Fan(+)ではFan(-)に比べLF/HF比は試験期間を通じて低値で推移する個体が観察された(4/6頭).各環境において,日中にLF/HF比が低下しない台形推移を示す個体(Ctrl:6/6頭,Fan(+):2/6頭,Fan(-):4/6頭)と,日中に一度低下する2峰性の推移を示す個体(Fan(+):4/6頭,Fan(-):2/6頭)が観察された.【考察】本研究においてCtrlでは,全個体においてLF/HF比が同様に推移したが,暑熱環境では各個体のLF/HF比の推移が異なったことから,HRV解析は各個体の環境に対するストレス反応の相違を評価できることが示唆された.