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[I-18-02] 肥育後期豚における調製方法の異なるバレイショの給与が飼料の嗜好性と消化性に及ぼす影響
【目的】近年加工用バレイショの需要増加を背景にバレイショの作付拡大が図られており,それに伴い規格外品の排出が増加している.著者らは第68回東北畜産学会秋田大会において肥育後期豚に生バレイショを含む配合飼料(乾物換算15.3%含有)を給与した際,市販配合飼料に比べて発育が劣ることを報告した.そこで本研究では調製方法(生,サイレージおよび乾燥)の異なる規格外バレイショを含む配合飼料を肥育後期豚に給与し,飼料の嗜好性や消化性に及ぼす影響を調査した.【方法】供試飼料には,生バレイショ配合飼料(RP),バレイショサイレージ配合飼料(PS),乾燥バレイショ配合飼料(DP)を用いた.嗜好試験では,三元交雑種(LWD)去勢雄豚4頭(平均体重110.0kg)を単飼し,一対比較法により30分間の採食量を調査した.消化試験では,三元交雑種(LWD)去勢雄豚6頭(平均体重73.8kg)を代謝ケージに収容し,全糞採取法により各成分の消化率を調査した.【結果】嗜好性ではPSの乾物摂取量がRP,DPに比べて多かったが,有意な差が認められなかった.乾物,粗タンパク質消化率には飼料間に有意な差が認められ,DPが最も高くRPが最も低かった.また可消化養分総量はDPがRPおよびPSに比べて有意に高かった.以上の結果,嗜好性の点ではサイレージ調製が有利であるが,消化性や栄養価の点では乾燥調製が有効であることが示唆された.