The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

2. 遺伝・育種

遺伝・育種

Thu. Sep 19, 2019 9:30 AM - 10:50 AM 第III会場 (2番講義室)

座長:佐々木 修(農研機構畜産部門)、美川 智(農研機構畜産部門)

10:40 AM - 10:50 AM

[III-19-08] 黒毛和種における未使用SNPアレイデータの活用

*佐々木 慎二1、村木 英二2、井上 喜信4、末澤 遼平3、荷川取 秀樹3、吉田 裕一5、成相 翔太6、秀島 遼哉6、森脇 俊輔6、中島 亮太朗7、内山 勝雄8、吉成 加奈子8、竹田 将悠規8、小島 孝敏8 (1. 琉球大農、2. 岐阜畜研、3. 沖縄畜技セ、4. 鳥取畜試、5. 兵庫農技総セ、6. 島根畜技セ、7. 鹿児島肉改研、8. 家畜改良セ)

【目的】 ウシのSNPアレイデータは,ゲノム育種価の算出に活用されるなど,大規模に収集されつつある.市販のSNPアレイにはゲノムの位置が不明なSNPが多数搭載されており,「未使用SNPアレイデータ」として,その後の解析には使用されていない.そこで,本研究では未使用SNPの周辺配列を基にBLASTを使って,ゲノムの位置を特定し,この位置情報を使用しOMIA(遺伝性疾患データベース)でSNPの特徴付けを行った後,頻度調査を行なった.【結果】 285個の未使用SNPの内,BLASTを使用し,276個のSNPのゲノム位置が特定された.この内110個はゲノムの位置情報を使用してOMIA IDと結びつけることができ,また42個はSNP名などから疾患との関連が示唆された.加えて,ゲノム位置が既知のSNPの内,58個はゲノム位置情報を使用してOMIA IDと結びつけることができ,14個はSNP名から疾患との関連が示唆された.合計で,ゲノム位置に冗長性のない98個のSNPを特定できた.これらのSNPについて,黒毛和種5955頭で遺伝子型,アレル頻度を集計した結果,11個のSNPはリスクアレル頻度0.00008396から0.46であることが分かった.【結語】 未使用SNPアレイデータをゲノムの位置情報を基に特徴付けることで,遺伝子疾患に関連するリスクアレルを迅速,簡便に特定できることが示された.