The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

4. 形態・生理

形態・生理

Wed. Sep 18, 2019 1:30 PM - 3:20 PM 第V会場 (6番講義室)

座長:豊後 貴嗣(広島大院生物圏)、野地 智法(東北大院農)、杉山 稔恵(新潟大農)

2:00 PM - 2:10 PM

[V-18-04] ニワトリ血糖値調節における成長ホルモンの影響

*塚田 光1 (1. 名大院生命農)

【目的】ヒトにおける巨人症・末端肥大症は成長ホルモン(GH)の分泌過剰に起因し,糖尿病を併発していることが知られているが,その機構は不明な点が多い.当研究室ではGH受容体(GHR)異常によりGH作用が欠損したニワトリを維持している.GHのインスリン感受性への影響を理解するため,GHR異常ニワトリにおけるインスリン作用について検討した.さらに,二種類のGHR異常系統を用いグルコース・インスリン負荷試験をを行った.【方法】実験にはGHR正常ニワトリ(白色レグホーン:WL)とGHR異常ニワトリ(WL)を用いた.摂食時,絶食時,糖・インスリン負荷試験時の血漿インスリン濃度を比較した.また,5週齢の膵臓におけるGHR及びインスリンmRNA発現量を比較した.5週齢の肝臓におけるインスリンシグナル関連因子mRNA発現量を比較した.2種類のGHR異常ニワトリ(ファウヨミ;GSP系統からのコンジェニック系統)のグルコース・インスリン負荷試験を行った.【結果】摂食時及び糖負荷後のインスリン濃度は矮性系統で低い傾向を確認した.また,膵臓におけるインスリンmRNA発現量は矮性系統で低い傾向を示した.肝臓におけるインスリンシグナル関連因子mRNA発現量に差はなかった.GHR異常系統においてインスリン分泌及び合成の減少を確認した.また,組織グリコーゲン含量は時期特異的にGHの影響を受けることが明らかとなった.