日本畜産学会第126回大会

講演情報

口頭発表

4. 形態・生理

形態・生理

2019年9月19日(木) 09:30 〜 11:10 第V会場 (6番講義室)

座長:本田 和久(神戸大院農)、奈良 英利(石巻専修大)、村井 篤嗣(名大院生命農)

09:50 〜 10:00

[V-19-03] マウス腸管組織におけるエンドサイトーシス関連タンパク質遺伝子の発現

*安藤 真由美1、相澤 修1、山室 裕1 (1. 日大院生資科)

【目的】エクソソームは様々な細胞から分泌される脂質二重層に包まれた膜小胞であり,その内部には合成した細胞由来のタンパク質や核酸分子を含んでいる.我々は,ウシ乳汁に由来するエクソソームがラット小腸上皮細胞株IEC-6に取り込まれることを見出し,第124回大会にて報告した.このことから,経口的に摂取されたエクソソームは,腸管組織を経由してエンドサイトーシス経路により生体内へと取り込まれることが示唆される.本研究では,マウス腸管組織におけるエンドサイトーシス関連タンパク質遺伝子の発現を解析した.【方法】7週齢C57BL/6Jマウスから小腸ならびに大腸を採取した.また,小腸は3等分し,胃に近い領域から十二指腸,空腸ならびに回腸とした.その後,各領域におけるエンドサイトーシス関連タンパク質をコードするRac1Pak1CltcCav1RhoaならびにFlot1遺伝子の発現をRT-qPCR法により測定した.【結果】測定した全ての遺伝子に関して小腸上部と比較して下部においてその発現量が高くなることが明らかとなった.また,Cav1遺伝子に関しては,小腸と比較して大腸において高レベルの発現が認められた.【結論】経口的に摂取されたエクソソームは,主に小腸組織の下部において活発に取り込まれる可能性が示唆された.