The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

4. 形態・生理

形態・生理

Thu. Sep 19, 2019 9:30 AM - 11:10 AM 第V会場 (6番講義室)

座長:本田 和久(神戸大院農)、奈良 英利(石巻専修大)、村井 篤嗣(名大院生命農)

10:00 AM - 10:10 AM

[V-19-04] カーフスターターへのクラフトパルプ配合が子牛のグルカゴン様ペプチド2分泌に及ぼす影響

*稲生 雄大1、黒須 一博2、安川 結夏子3、蓮沼 俊哉4、飯島 乃莉美5、布野 秀忠6、西村 慶子7、櫛引 史郎8、川嶋 賢二9、小櫃 剛人1、杉野 利久1 (1. 広島大院生物圏、2. 日本製紙総合研、3. 埼玉農技研、4. 富山畜研、5. 山梨酪技セ、6. 島根畜技セ、7. 宮崎畜試、8. 農研機構畜産部門、9. 千葉畜総研)

【目的】消化管上皮発達を促進させるグルカゴン様ペプチド2(GLP-2)は,可消化繊維摂取により分泌が促進される.本試験は,可消化繊維含量の高いクラフトパルプ(KP)のカーフスターター(CS)への配合が,血漿GLP-2濃度に及ぼす影響を検討した.【方法】ホルスタイン雌子牛25頭を供試し,代用乳を1日2回等分給与し,7週齢で離乳させた.KPを乾物中0%(CON区)あるいは12.3%(KP区)含むCSを1週齢時から自由採食させる2処理区を設けた.乾草は1週齢から自由採食させた.CON区およびKP区のCS中NDF含量はそれぞれ16.4および 22.6 %となるように原料を調整した.4,14,21,35,49,70および91日齢に採血し,血漿GLP-2濃度を測定した.【結果】代用乳およびCSの乾物摂取量(DMI)は処理区間に差は見られなかったが, 乾草のDMIはKP区でCON区と比較し低く推移した.一方で,NDF摂取量は56日齢から84日齢にかけて,KP区がCON区と比較し高値を示した.体重および日増体は処理区間に差は見られなかった.血漿GLP-2濃度は,KP区がCON区と比較し高値を示した.これらのことから,CSへのKP配合は,NDF摂取量を増加させ,これがGLP-2分泌を促進させる可能性が示された.